令和6年4月1日から、県立加茂病院の管理運営を担うことになりました。
存知のように、我が国はすでに人口減少時代に入っており、“少子高齢化”という言葉で表されるように、高齢者の比率が増加し、若い世代が減少していく時代になっています。ここ県央地域でも65歳以上の高齢者(65歳以上)の割合は38%を超え、今後医療の必要性が増していくことが予想されます。現在日本で入院されている患者さんの年齢を見ると、65歳以上の高齢者が80%を超えています。こうした患者さんの多くは肺炎・脳梗塞・心不全・骨折が原因であることが多く、いずれも生活習慣に起因する疾患であることが指摘されています。また、なんらかの障害を有する高齢者には、医療だけでなく介護・福祉面でも同時に支援を行う必要があります。疾病だけに着目して治療目標を定めるのではなく、その病態や生活などを総合的に考量した目標を設定して対処することが必要です。
私たちは、歴史ある加茂病院の運営を担うにあたり、『医療・介護・福祉の連携をすすめ、人に寄り添い、地域の方々のいのちと健康を守ることに努め、皆が安心して暮らせる“まち”をつくること』を目標に設定しました。また、それを達成するために、①予防医療の推進、②地域包括ケアの充実、③仕事に誇りとやりがいを感じられる職場作り、を基本方針に掲げました。
入院では、軽症から中等症の急性期疾患や県央基幹病院での超急性期を過ぎた患者さんの在宅までの総合的医療などを担います。外来では従来の診療科に加えて認知症・精神科医療などを強化し、患者さんの抱える障がいや疾病の悪化予防・健康維持管理に努めます。また、“出前講座”など健康や介護予防などに資する活動も行いたいと考えています。
崇徳会は、長い間、中越地域で精神科医療や慢性期・回復期医療を中心に、医療・介護・福祉を担ってまいりました。このノウハウを生かし、加茂・田上で暮らす方々のお役に立ちたいと考えています。
院長 富所 隆
『医療・介護・福祉の連携をすすめ、人に寄り添い、地域の方々のいのちと健康を守ることに努め、皆が安心して暮らせる“まち”をつくること』